Q&A

不動産会社に借家の賃貸借を仲介してもらっていますが、時々、不動産会社を介さないで、直接、賃貸借契約を結びたいと言ってくる入居希望者がいます。このような場合、不動産会社抜きで、直接、賃貸借契約を締結することはできるのでしょうか?

不動産会社を介さずに直接賃貸借契約を締結することはできますが、できるだけ不動産会社を介したほうがよいです。

仲介を依頼している場合でも直接賃貸借契約を結ぶことは可能だが…

家主さんが、不動産会社(宅地建物取引業者)に仲介を依頼している場合であっても、不動産会社を介さずに、直接、入居希望者と締結した賃貸借契約も有効です。この場合、入居希望者としては、不動産会社に媒介手数料を支払わなくてすむというメリットがあります。
しかし、入居希望者が、不動産会社から情報を得て、賃貸借契約を締結したような場合には、媒介手数料を支払わなければならないこともあります。
このように、不動産会社を介さずに賃貸借契約を締結すること自体は可能ですが、できるだけ、不動産会社を介して、契約を締結したほうがよいといえます。

不動産会社を通したほうが、賃借人とのトラブルを未然に防げる

不動産会社を介して契約を締結するメリットとして、まず、入居希望者が信頼できる賃借人となりうる人かどうか、調査してもらえるという点があげられます。また、賃貸借の条件の交渉、敷金・前家賃の受領、賃借物件の引渡、その他一連の行為をすべて行ってもらうことができ、家主としては、何の手間もかからないというメリットがあります。
特に、不動産会社に任せておけば、入居希望者に対し、重要事項を説明してもらうことができ、間違いなく契約書を作成してもらうこともできるので、賃借人とのトラブルを未然に防止することが可能となります。
さらに、万が一、契約締結後に賃借人との間でトラブルが発生した場合であっても、ある程度は、相談にのってもらったり、賃借人との間で折衝をしてもらうことも可能です。
(Owners誌2003年1月号より)